こんにちは、OMOIYARI PLUS ONE尼崎センターの磯尾です。

先日、Job Kidsのある利用者さんと話していました。彼はすごく速く話し、発音も不明瞭なところがあるので、彼の言っていることを私はあまり理解できません。でも私が質問すると、彼は全部分かってくれます。「学校で何をしたの？」「ご飯は何を食べたの？」などと質問すると、私の質問を繰り返して全部答えてくれます。その後、また彼は私に何か話してくれますが、私は理解できません。こんな事を何度も繰り返していると、この子は私の言うことはもちろん、考えていることも全部お見通しで、実は「僕は全部分かっているのに、どうしてあなたは分からないの？」と心の中で微笑みながら、私と接してくれているのではないかと思えてきました。

ある方が講演でこんな話をされていました。ある若い男性が重度の障がい者向けの施設で働いていたのですが、利用者さんにご飯を食べさせようとしても食べてくれないし、自分の思い通りにならないことにイライラしていたそうです。ある時新しい職員さんが来て、ご飯を食べさせようとすると、利用者さんはなんなく食べてくれます。その時に、この若い男性の方は、今まで自分が障がいを持つ人に我慢してきたと思っていたけれど、本当はその逆で、この障がいを持つ人たちが未熟な自分に我慢していてくれたんだと気づいたそうです。

子どもたちは未熟な私に、色んなチャレンジを与えて私を成長させてくれています。私の成長が足りなくて、子どもたちはイライラしながら私に我慢してくれています。自分の中にずっとあった大きなダムのようなものを、子どもたちが少しずつ壊して、いま水が少しずつ流れ出し始めている気がします。自分では壊したくても壊せなかったダムを、子どもたちはいとも簡単に壊してくれます。今まで取り組んでこなかった大きな課題をつきつけられているようです。そして、今はまだ私には見えないものを、もっともっと教えてくれるんだろうと思っています。見えない糸に引っ張られて進んでいきたいと思います。

株式会社 OMOIYARI＋ONE ————————-

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