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こんにちは。OMOIYARI PLUS ONE宝塚の遠藤です。
まだまだ残暑は厳しいですが、少しずつ秋の気配を感じる昨今です。季節の変わり目に意識することの一つに、「衣替え」があります。お洒落に季節の先取りは必然で、初秋の街なかでは早目に長袖を着ている人が目立ち始めます。
私は時代小説も好んで良く読みますが、最近目にした文章に心惹かれる箇所がありましたので、ご紹介します。
「季節が移るときってのは大概、逝っちまう季節はくたぶれきっているんだ。だからせめてあたしらがその季節の着物を粋に着て見送ってやらなきゃいけない。くたった単衣なんぞ着てちゃあ季節だって逝くに逝けないだろう。昨今じゃ先取りだなんだといって次の季節のものを一足先に切る風潮があるが、あれほどみっともないことはないんだよ。」
終わっていく季節を失礼のないように見送る。自然に敬意を払うこの考え方は、今、目にするとかえって新鮮で、粋に受け継いでいきたいな、と思いました。