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意外なこと

スタッフブログ 2022.03.08

こんにちは。OMOIYARI PLUS ONE宝塚の遠藤です。

この時期は別れや出会いなど、生活に何かしら変化が起こりがちです。その、変化や変革にまつわる、面白い記事を見つけました。

古典の教科書に出てきた、李白と杜甫。李白は自由奔放の天才肌にして遊び人、杜甫は勤勉実直の努力家にして苦労人。2人のイメージは、対称的です。しかし、後世への影響という点で考えると、実は杜甫の方が圧倒的に大きいのです。李白はもちろん天才でしたが、思想・詩作の方向性は伝統的で、それまでの流れを大きく変えることはありませんでした。一方、杜甫は、儒家的発想を用い、庶民の視点を持ち、現実主義的な内容の重い詩を詠みました。これは当時の主流とは異なりますが、確実に新しい流れを生み出しました。要するに、李白は伝統派でありましたが、杜甫は変革者であったのです。
自由な天才がトラディショナルで、勤勉な苦労人がニューウェーブというのは、意外です。

更に、モーツァルトとベートーベンもこれに近い、らしいのです。前者は明るく、天才で、個性的な曲を多く作りましたが、作品の雰囲気としては、C.P.E.バッハやハイドンと方向性が似ています。それに対し、後者は、苦悩が多く、努力家でありましたが、彼の作品はそれまでの貴族的な音楽とは全く異なり、市民層に力強く訴え、ロマン派の流れを作り出しました。
つまり、変革者としての役割は、天才肌の自由人ではなく、努力家の苦労人が果たすものなのです。努力や苦労の先にあるものを信じたくなる、記事でした。