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こんにちは。OMOIYARI PLUS ONE宝塚支社の遠藤です。
自分が初めてしゃべった言葉、ご存じでしょうか。そんなことを調べたくなるような小説を、今回はご紹介します。
主人公は、4人の子どもを持つお母さんです。忙しい毎日を送っています。その日、お母さんは、末っ子の2歳の男の子をおんぶして洗濯物を干していました。お母さんは少し悩んでいます。「この子、2歳を半分過ぎたのにまだひとことも言葉を発してないわ…」発達障がいという言葉が頭をよぎります。
そのときです。背中で男の子がしゃべったのです。
「おかあしゃん」
お母さんはどきんとして、とうとうしゃべった!と思いながら返事をします。
「はあい」
「…寝てもいい?」
小説の紹介は以上です。この男の子のセリフを読んで、私は感涙にむせぶと同時に驚愕しました。この子、2歳にして、遠慮している!
子どもというものは、言葉を話さない時期でも、周りの大人が発信している文化を感じ取っていると思います。遠慮は、日本人に特有の文化だと聞きます。きっと、この小説の男の子に接する大人たちは、日本の文化を日々体現していたのでしょう。
自分を振り返ります。自分が価値あると信じる文化を、発信できているだろうか。気を引き締めます。そして、その信念が、伝わったと感じるとき(例えば子どもたちが素敵!と思える行為をしたとき)、私は感涙にむせびます。
いつか伝わる。それは嬉しい確信ですね。